調剤併設型ドラッグストア勤務、ひよっこ薬剤師のメモ帳!

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<化学> 第101回薬剤師国家試験 必須 問10 

 

 

こんにちは、ひよっこ薬剤師です。

 

 

実習に来ている学生から、

過去問集の解説だけでは周辺の知識がなく理解しにくいところがある!!、という相談を受けたことがきっかけで、自分なりに解答への道のりや周辺知識をまとめてみようと進めている企画です。

 

 

今回の問題は酸性度の問題です。

 

 

化学に苦手意識がある方にとっても酸・塩基は比較的取っつきやすい範囲だと思います。

 

この範囲は理論,実践でも問われるので、ポイント整理をし今のうちから対策しておきましょう!

 

 

では、さっそくどのような問題か見ていきましょう🤓!

 

 

目次

~ 第101回薬剤師国家試験 問10 ~

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選択肢を見ると、それぞれ異なる官能基であったり、2.と3.に関しては同じ官能基が付いています。

 

官能基での酸性度の大小や、求引基の強さを整理していれば比較的簡単に答えを導くことができます。

 

 

それらを確認していきます。

 

 

~ 酸性度の考え方 ~

共役塩基が安定である程、プロトンH+は解離しやすくなります。

 

H+放出後の共役塩基の負電荷が、一ヶ所に留まらず分散できるほど酸性が強いといえます。

 

 

~ 一般的な酸性度 ~

ここでは有名どころの酸性度の列挙と、ネットなどに転がっているゴロで自分も利用していたものを紹介致します。
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この大小関係は、それぞれの化合物を測定した際の数値であるため、どうしてこの順番なんだ!!として悩むのではなく、そういうものなんだ!!、と覚えてしまってください。


国家試験の出題問題を解くには必要最低限、この程度の大小は覚えておく必要があります。

 

この大小関係を覚えるのにあたり利用していたゴロは、

“ムキムキかるたフェチみあ”という謎の呪文??です。

 

ムキムキ : 無機酸

カル         : カルボン酸

た             : 炭酸

フェ         : フェノール

チ             : チオール

み             : 水

あ             :  アルコール

 

ぜひ自分にとって覚えやすいもので、この大小関係を抑えておきましょう!

~ 置換基による酸性度の影響 ~

もし官能基が同じ化合物、例えばカルボン酸どうしを比べなくてはいけない場合、どういうことを確認し大小関係を比較するか、わかりますでしょう?

 

“酸性度の考え方”でも記載したように、H+放出後の共役塩基の負電荷が、一ヶ所に留まらず分散できるほど酸性が強いです。

 

そのため、

・強い求引基が付いている

・求引基の数が多い

化合物がH+を放出後に負電荷が分散するので安定です!

 

すなわち、そういった化合物が酸性が強くなります!

 

 

例)脂肪族のカルボン酸

置換されているハロゲンの種類が同じ場合、ハロゲンの数が多いものの方が酸性度が強くなります!

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置換されているハロゲンの種類が異なる場合、電気陰性度が大きいものが付いている化合物の方が酸性度は強くなります!f:id:ytrt-tera:20190624231939j:image

 

 

同じ置換基の場合外れるHに近い位置にあるほど、酸性度は強くなります!f:id:ytrt-tera:20190624231712j:image

 

 

この決まり事項を覚えておくだけで、今回の問題だけでなく他の過去問にも通用しますので、整理しておきましょう!

 

 

~ 例外 ハロゲン化水素 ~

同族原子に結合する水素の場合、周期表の下の原子ほど最外殻が大きく、共役塩基が安定化されるため、酸性が強くなります。

 

先ほどのカルボン酸に付いているハロゲンとは考え方が異なります!

 

周期表で下にあるものほど、電子を広く分散させることができ安定化するので、HFとHIを比べた場合、HIの方が酸性度が高くなります!

 

 

~ 答え ~

これまで学んだことを使って、段階的に答えを導いてみます。

 

まず、“一般的な酸性度”でまとめた決まり事項を用います。

 

カルボン酸 > フェノール > チオール > アルコール

 

の順で酸性度は大きくなるため、2.と3.のカルボン酸が候補に残ります。

 

 

次に、“置換基による酸性度の影響”でまとめた決まり事項で2.と3.を比較します!

 

2.にはハロゲンであるフッ素Fが付いています。 

 

Fは電子求引基であり、全て水素が付いている3.と比較すると、酸性度は2.が高くなります! 

 

 

よって、この問題の正答は2.です。

 

 

~ まとめ ~

・有名どころの酸性度を覚えよう!

・求引基が多く置換されているものほど酸性度は高い!

・求引基が強いものほど酸性度が高い!

・求引基の付いている場所が、放出される水素Hに近いものほど酸性度が高い!

・例外もあるよ~